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Vue.jsは、近年注目が集まっているJavaScriptフレームワークのひとつです。AngularやReactなどと同様に「コンポーネント」という考え方をベースとしたフレームワークでありながら、そのシンプルな構造と使いやすさが開発者の支持を集めており、GithubのJavaScriptカテゴリでは2016年と2017年の2年連続でスター獲得数1位を記録しました。
ドキュメントは日本語にも対応しており、プログラミング情報のナレッジコミュニティQiitaが公開する「Advent Calendar 2017ランキング」では上位にランクインするなど、日本でも高い人気を誇っていることが伺えます。
vue-cli でつくる Vue.js & Wijmo アプリ
WijmoはVue.jsをサポートしており、サンプルを多数収録するほか、vue-cli(Vue.jsアプリを新規作成できるコマンドラインツール)を用いたアプリ開発にも対応します。今回は、vue-cliでWijmoを使ったVue.jsアプリを作成する方法をご紹介します。
作成手順
1. vue-cliのインストール
vue-cliをインストールしていない場合は、次のコマンドを実行してvue-cliをインストールします。
npm install -g vue-cli
2. 新規アプリの作成
アプリを作成します。コマンドを実行するとアプリの設定をいくつか質問されますが、全てEnterを押して既定値を選択します。
vue init webpack アプリ名
3. アプリフォルダへ移動
アプリフォルダに移動します。
cd アプリ名
4. Wijmoパッケージのインストール
Wijmoパッケージをインストールします。下記はトライアル版のパッケージをインストールするコマンドです。製品版をインストールする場合は、製品に収録されるNpmImages/wijmo-commonjs-minフォルダを参照します。
npm install --save http://prerelease.componentone.com/wijmo5/npm-images/C1Wijmo-Enterprise-Eval-CommonJs-5.20173.405.tgz
5. cssファイルのコピー
Wijmoに収録されるDist/Stylesフォルダからアプリケーションのsrcフォルダにwijmo.min.cssファイルをコピーします。
6. vueファイルの編集
src/App.vueファイルに、以下にある赤字部分のコードを追加します。
<template>
<div id=”app”>
<wj-input-date :value=”date” :value-changed=”valueChanged”></wj-input-date>
{{date.toLocaleDateString()}}
</div>
</template>
<script>
import ‘wijmo/wijmo.vue2.input’
export default {
data () {
return {
date: new Date(2018, 0, 1)
}
},
methods: {
valueChanged: function (s) {
this.date = s.value
alert(s.value.toLocaleDateString())
}
}
}
</script>
<style>
@import ‘wijmo.min.css’
</style>
7. 実行
アプリを実行します。
npm start
8. 配布
アプリを配布する場合は、次のコマンドを実行して、distフォルダをWebサーバーに配布します。
npm run build
App.vueファイル
手順6.で編集したsrc/App.vueファイルはアプリのメインコンポーネントです。App.vueファイルにある各部の内容を詳しく確認することによって、Vue.jsの特徴を把握することができます。
- <template>では、コンポーネントのHTMLコードを定義しています。<wj-input-date>というカスタム要素や、:valueなどのカスタム属性も利用可能です。
- <script>では、コンポーネントのJSコードを定義しています。先頭でWijmoモジュールをインポートし、dataでコンポーネントが使用するデータを、methodsでメソッドを定義します。既定ではESLintという厳密なJavaScript構文チェックツールが実行されるため、文末にセミコロン「;」を記入するとエラーになるので注意してください。
- <style>では、コンポーネントのCSSコードを定義します。@import文で外部ファイルをインポートすることもできます。
このように、Vue.jsではコンポーネントの全てのコード(HTML、JS、CSS)を1つの*.vueファイルに記述できるため、アプリの構造が非常に分かりやすくなっています。
また、Wijmoと組み合わせることによって、リッチなUIを持つ強力なアプリを簡単に作成することが可能になっています。
さいごに
製品サイトでは、Wijmoの機能を手軽に体験できるデモアプリケーションやトライアル版も公開しておりますので、こちらもご確認ください。
また、ご導入前の製品に関するご相談、ご導入後の各種サービスに関するご質問など、お気軽にお問合せください。