本記事では、Angular CLIと「Wijmo(ウィジモ)」を使用して作成したAngularアプリケーションをVisual Studio CodeからFirebase Hostingへデプロイする方法を紹介します。
Firebase Hosting
Firebase HostingはFirebaseのサービスの一つで、Azure StorageやAWS S3、GitHub Pagesと同じように静的Webサイトをホスティングする機能を提供しています。SPAやPWAのようなWeb技術(HTML + CSS + JavaScript )を使用したアプリケーション(フロントエンド)のデプロイ先として利用できます。
Firebase プロジェクトの作成
Firebase コンソールから「プロジェクトを作成」ボタンをクリックしてプロジェクトを作成します。
プロジェクト名wijmo-angular8-app
を入力して「アナリティクスの地域」を日本
に設定し、必要に応じて同意事項にチェックをして「プロジェクトを作成」ボタンをクリックします。
作成が完了するとプロジェクトの管理画面が表示されます。
Firebase CLIをインストール
ローカル環境からFirebase Hostingへデプロイするには、Firebase CLIを使用します。npm install
コマンドを実行して、Firebase CLIをグローバルにインストールします。
npm install -g firebase-tools
これでホスティングする準備は完了です。
アプリケーションの作成
npm install
コマンドを実行して、Angular CLIパッケージをグローバルにインストールします。インストール済みの場合は不要です。
npm install -g @angular/cli
ng new
コマンドを実行して、Angularアプリケーションを作成します。アプリケーションのオプションをいくつか質問されますが、全てEnterキーを押して既定値を選択します。
ng new wijmo-angular-app
アプリケーションプロジェクトのフォルダに移動して、npm install
コマンドを実行してWijmoのAngular用パッケージをアプリケーションにインストールします。
cd wijmo-angular-app
npm install @grapecity/wijmo.angular2.all
src/styles.css
にWijmoのスタイルをインポートします。
@import '@grapecity/wijmo.styles/wijmo.css';
src/app/app.modules.ts
にFlexGridを含むモジュールWjGridModule
とカルチャーをインポートします。
import { WjGridModule } from '@grapecity/wijmo.angular2.grid'; import '@grapecity/wijmo.cultures/wijmo.culture.ja'; @NgModule({ : imports: [ WjGridModule, : ] })
src/app/app.component.html
のul
要素を削除してwj-flex-grid
要素を追加します。
<wj-flex-grid [itemsSource]="gridData"> <wj-flex-grid-column header="ID" binding="id" [width]="60"></wj-flex-grid-column> <wj-flex-grid-column header="商品名" binding="product" [width]="200"></wj-flex-grid-column> <wj-flex-grid-column header="受注日" binding="date" [width]="120"></wj-flex-grid-column> <wj-flex-grid-column header="金額" binding="amount" [width]="100" format="c"></wj-flex-grid-column> </wj-flex-grid>
src/app/app.component.ts
にFlexGridに表示するデータgridData
を作成します。
export class AppComponent { : gridData = [ { id: 15, product: 'ピュアデミグラスソース', date: '2017/01/10', amount: 6000 }, { id: 17, product: 'だしこんぶ', date: '2017/01/08', amount: 14500 }, { id: 18, product: 'ピリカラタバスコ', date: '2017/01/12', amount: 4000 }, { id: 84, product: 'なまわさび', date: '2017/01/21', amount: 8000 } ]; }
以上の手順で、Angularアプリケーションの作成は完了です。
ng serve --open
コマンドを実行してhttp://localhost:4200
に接続すると、AngularアプリケーションでFlexGridコンポーネントが表示されていることを確認できます。
確認したらCtrl + Cキーを押して終了しておきます。
アプリケーションのデプロイ
はじめにng build
コマンドを実行してアプリケーションをビルドしておきます。ビルドされたアプリケーションはdist
フォルダ配下にあります。
Firebase CLIを使用してローカル環境からアプリケーションをデプロイしていきます。まずfirebase login
を実行してGoogleアカウントでFirebaseへログインします。ブラウザが起動して利用するGoogleアカウントを選択しログインします。ログインが成功するとブラウザで以下の画面が表示されます。
続いてfirebase init
を実行します。Firebaseの機能が表示されるので「Hosting」を選択します。
Firebaseコンソールで作成しておいたプロジェクトwijmo-angular8-app
を選択します。
デプロイするアプリケーションのフォルダdist/wijmo-angular-app
を選択します。index.html
は新規に作成する必要はないのでどちらもNo
を選択します。
firebase serve
を実行してhttp://localhost:5000
に接続すると、Firebaseにデプロイする構成でローカル環境で確認できます。確認したらCtrl + Cキーを押して終了しておきます。
Firebase Hostingへのデプロイはfirebase deploy
を実行します。
確認してみる
ターミナルで「Hosting URL」で表示されているURLhttps://wijmo-angular8-app.firebaseapp.com
をブラウザで確認します。
Angularの技術カンファレンス「ng-japan 2019」に協賛します!
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