ウェブアプリケーションでExcelライクなUIと操作性を実現するJavaScriptライブラリ「SpreadJS(スプレッドJS)」。2022年3月24日(木)に新バージョンとなる「V15J」をリリース予定です。これに先立ち、今回の記事では追加・強化予定の機能を一足早くご紹介いたします。
(注)
本記事は、SpreadJS V15Jにおける以下の機能追加をお約束するものではありません。現時点(2022年2月24日)の製品開発状況をもとに情報を作成しており、実際に新バージョンへ実装される機能の一覧とは異なる可能性があることを予めご了承ください。
ワークブック関連の新機能と機能強化
行/列の状態に応じたスタイル設定
行や列の状態に応じてスタイルを設定できるようになります。この機能を活用することで、マウスホバー中、検証無効時、編集中、アクティブ時、選択時、編集後、挿入後の状態に対して行/列のスタイルを設定し、シート上にあるデータの視認性を高めることが可能になります。
コンテキストメニューにおけるスクロール
コンテキストメニューのサイズに対して表示項目が多い場合に、スクロールして内容を表示できるようになります。
「+」記号による数式入力の開始
従来あった「=」記号による数式入力の開始に加え、「+」記号でも数式の入力を開始できるようになりました。
カラーインデックスを使った書式の色設定
セルの書式設定で、カラーインデックスを使用した色の指定ができるようになりました。
ページごとのヘッダー/フッター
シート印刷のヘッダー/フッター設定において、最初のページ、奇数ページ、偶数ページにそれぞれ異なるヘッダーやフッターを設定できるようになります。
ピボットテーブル関連の新機能と機能強化
スライサー
テーブル機能と同様にピボットテーブルでも「スライサー」の利用が可能になります。この機能を活用することにより、シート上のフィルタパネルを使ったピボットテーブルデータの直感的な絞り込みができるようになります。
集計アイテム
ピボットテーブルの内容をアイテム単位で集計できる「集計アイテム」機能が利用できるようになります。
フィルターダイアログにおける検索ボックスの利用
ピボットテーブルで表示したフィルターダイアログで、検索ボックスを利用したフィルタ項目の絞り込みが可能になります。
チャート関連の新機能と機能強化
データポイントのスタイル設定
チャート上にある個別のデータポイントを対象としたスタイル設定が可能になります。この機能を活用することにより、チャート上にある任意のデータを強調表示できるようになります。
リボンコンテナ関連の新機能と機能強化
※ 以下にご紹介する動画およびスクリーンショット内の画面は開発中のものです。V15Jのリリースにおいて、ライブラリのUIは日本語で提供されます。また、リボンコンテナに新しく搭載されるUIやメニューに関する新機能は、SpreadJSデザイナでもご利用いただけます。
印刷機能
[ファイル]メニューを使った印刷が可能になるほか、リボンメニューには「ページレイアウト」タブが追加され、印刷時の余白や用紙方向、用紙サイズ、印刷範囲などを設定できるようになります。
テキストデータの分割
専用のダイアログを使用して、カンマやタブで区切られた文字列を分割し、個別のセルに表示できるようになります。
シートタブ位置の設定
シートタブのコンテキストメニューを操作して、シートタブの位置を変更できるようになります。
ショートカットキーによる検索
[Ctrl+F]キーによる検索機能の利用が可能になります。
表計算関連の新機能と機能強化
LAMBDA関数
Microsoft Excelと同様にLAMBDA関数を使った独自の関数作成が可能になります。
Excel互換関数の追加
Excelと互換性のある下記の関数をサポートします。
- ASC関数
- DBCS関数
- JIS関数
その他の新機能・機能強化
ここまで紹介した機能のほか、V15Jでは以下の機能に対応します。
ワークブック関連
- セル内のデータ配置設定として「範囲選択内で中央」に対応
- InvalidOperationイベントによるドラッグフィル時の無効操作検知
- 名前付きスタイルにおける適用フラグを使ったプロパティの有効/無効設定
- フィルタダイアログの項目リストにおける日付表示の改善
- ClipboardPasted/ClipboardPastingによるコピー・ペースト種別(外部からのコピー/セル範囲からのコピー/切り取り)の検知
ピボットテーブル関連
- 日付フィルターにおける年、四半期、月単位のフィルタリング
- ピボットテーブルヘッダにおけるフィールド名の表示/非表示設定
- JSON入出力におけるスタイル情報の除外設定
- GETPIVOTDATA関数による動的配列形式のピボットテーブルデータ取得
チャート関連
- チャート上でデータを選択した場合の挙動が改善されます
- V14Jでの動作
- マウスクリックでデータシリーズが選択される
- V15Jでの動作
- 1回目のマウスクリックでデータシリーズが選択される
- 2回目のマウスクリックでデータポイントが選択される
- V14Jでの動作
リボンコンテナ関連
- 専用ダイアログによる任意のセル範囲からの重複データ削除
- 「名前の管理」ダイアログにおける「定義済みの名前」と「テーブル名」のフィルタリング
より強力に進化するSpreadJSにご期待ください
以上の新機能や機能強化がSpreadJS V15Jに実装される予定です。Excelとの互換性をさらに強化しながら開発ツールとしてより便利になる新しいSpreadJSにご期待ください。なお、リリース日間近には当ブログにて再度正式に「新機能紹介」をご案内いたしますので、そちらもご確認ください。